接近/坂本瞳子
 
稀に見る真剣な眼差しに
早まる鼓動は
私のものなのか
あなたのそれか

区別がつかないほど
かつてない近い距離で
手に触れることなく
想いが交差するのを感じ

悦に入る既のところで
踏み留まって平静を装い
言葉の一つも発さずにおいて
ただただ募らせる
戻る   Point(4)