再誕した、明月は遠野に/
kaz.
行き先も告げずに走り、ただぼうっと霞んでいくだけの影がしなる草木に乱されていくやがて夜間が方々で燃やされて(こんな霜焼けみたいな野原をおれは歩いていた)彼女は何も告げずにその中に飛び込んで見えなくなった/対角線のない野原に突っ立ったままのあばら屋でじっとりとしめるような音を聴いて眠りたい
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