月と僕と君のアルペジオ/ミナト 螢
無限に広がる宇宙の中で
夜空に落とした涙を見たい
例えば海に浮かんでいるボトル
或いは僕の得意なクロール
闇に溶けて解らなくなったのは
君と僕を乗せた砂のレール
今はもう動けなくなったままの
銀河鉄道が走る途中で
月が欠けるまで唄ってみたり
無限に広がる世界の中で
ずっと一緒だと思っていたのに
僕は君の涙を飲めなかった
寄せては返す波の音を聴くと
あの頃の僕等の会話みたいで
そっと背中を押してくれた君の
優しい心をアルペジオで弾く
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