予感/ミナト 螢
 
いつかどこかで君と会えるなら
今は静かな想いを胸に秘め
落ち葉と一緒に地面に寝転ぶ

空を眺めても星はまだ居ない
雲が流れたら見えるだろうか?

放課後の教室に入る時は
扉を閉めて君の席に座る
夢に向かって走り出した君が
この場所に戻るのはいつだろう?

鏡の前で口紅を塗ると
願いが叶うような気がするから
私はひとりで赤い紅を差す

誰にも言わない恋をしてるのに
こんなに目立つ色を選んだよ

誤魔化しの効かぬ正直な赤は
何度も塗り直すハメになるけど

燃え上がりそうな恋の微熱が
永遠の愛に変わるその日まで
私はいつも赤を選ぶだろう

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