青空の下で/乱太郎
 
素因数分解した僕らは
裸足になって砂浜を駆けていく
照りつける日差しはひたすら加法だ
無限が婉曲に伸びて
規則的に押し寄せる波は
静かに四本の絃を鳴らして去っていく
これ以上はない
その瞬間に僕らは
何も望まない生き方を選択し
何も装わない日々を過ごしてきた
風が一つの方程式を砂に描いた
1×1V1+1


戻る   Point(8)