アンドロメダ行き/半知半能
夜が過ぎる
君のグラスにペリエを注いで
空に星を増やそう
明け放たれた窓から伝う暗さが僕には沁みる
淡い輝きの数を増やしては
断続な痺れを誤魔化すんだ
Break my wall
僕にはそんな衝動が必要だった
僕はインナースペースを求めて求めすぎたんだ
君はアウタースペースを見つめて見つめすぎたんだ
手を繋いでいても
熱くて
冷たいんだ
きっと地球と僕の重力じゃ君の心は引き止められない
泣きたかったんだ
君も僕も
繋ぐことが
繋がっていることが
罪だったのだろうか
気づくことも出来ずに
いつもと同じ夜
泡の切れたペリエと一緒に
数滴の憂鬱を飲み干して
君はアンドロメダへ行った
僕は見送ることもしなかった
夜空には星がいつもよりも多かった
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