指折り数えるクリノリン/るるりら
 
そういうことか
海も空も
まるいんだ

どれくらい走ったろう
眼前には海があり
道端には 菜の花と桜が続いている
ふと 同じところを何度も通っているような気が
して
道はエンドレス
海岸線の花々は
あたかも姫君のドレスの裾模様

夜のとばりが落ちると
月は まるかった
いきものたちが はしゃいでいる
月光は天界への一本の道
道なのか未知なのか満ちなのかによって
活きているものたちは 海上にあらわれた月の路に
さざめいている
 これは  月の指差しだろうよ 
私にも宛てられている月の指差し
わたしも 結ばれてようとし
[次のページ]
[グループ]
戻る   Point(14)