葉の色/葉leaf
 


若き日々の夕べには
その日一日が再び始まるような
ばねに似た体が憩っていた
未来は豊饒で過去は僅少で
乏しい過去で圧倒的な未来を
懸命に跳ね返していた
青々とした木の葉のような
緑の日々が夕陽に染まった

若き日々の抑揚について
吐く息がすべて涙のときもあれば
手足が剣のように舞うときもあった
緑の日々はいつでも紅葉した
黄色や赤、果ては枯れた色にまで
内側から発する悩みと
外側と関係する苛立ちと
すべてを包み込む理由のない歓喜と
葉の色は次々と変わっていった

若き日々は木の葉のように
芽吹き、育ち、広がり、散った
幼い色から鮮やかな色、成熟した色へと
此岸と彼岸の境界をなす
木の葉が一面に張り巡らされていた

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