「虚写ノ残像」   *【Odb】参加作品/ハァモニィベル
 




「虚写ノ残像」


乾いた砂に二つの異なる影
少しずつ洗われた息使いを覗きこむ
無数にある偶然の中
鎖されたまま迸り出る感情を味わう舌
互いを睦まじく絡ませ合い
怠惰に鎖された無垢の隙間に
わずかに
予感のように不確かな凝視を紛れ込ませる
渇いた合わせ鏡の
無数に写しあう
背中のように





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