鉢植え、の彼女。/うわの空。
 



時間、を米や茶に変えて
そして口から胎内へ、を
繰り返すことで
老いるを体現している


思考の配管、が
複雑な地図を要するに至ることを
経験と呼ぶなら
あまりにも不合理なことだ


思い出す、という行為は
恍惚として、あるいは
あまい筋肉が膣に溺れるのに
似て、解っていても
何度も展開してしまう


夜に、ベッドにひとり
目を瞑るまえに
忘れるという別の快楽に
逃れようとして、水を
口に運びそうになったら


唾を飲む、いちど


水やりを、怠ったら
成長が止まるのでなく、
枯れるのだということも
知った上で
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