また眠りの終わるときが来るように/ホロウ・シカエルボク
 










すべてにはぐれたまま
失われた魂は
どこへ帰るでしょうか
あなたが
安らかに眠るあいだ
ぼくは
夢を見たでしょうか
雨のせいで三月にしては肌寒い夜に
表通りの喧騒を聞いている
繁華街に近いこの窓は
明け方近くまで
口を瞑ることはありません

あかりをつけたまま
寝床のなかでこの詩を育てている
眠るつもりがないほうが
眠れるのではないかと思って
もし眠れずとも
眠るつもりのない夜は
眠れない夜よりも幾分は短いものです

この頃よく
食事のことや
入浴のこと、それから
散髪のことなどが気になります
いっぱいにして
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