誰か/
もっぷ
冬の最後の陽光が自らを惜しんでいないと
知っていながら私は部屋で
あしたなどないと固く
信じ切って ただ
惚けていた
いまこの瞬間のかなしみを可愛がり
てのひらに載せたり
ベッドに寝かせたりしながら
おしまいって案外 ほら
すぐそこに居るということ
を 誰か彼女に教えてあげて
戻る
編
削
Point
(2)