誰か/もっぷ
 
冬の最後の陽光が自らを惜しんでいないと
知っていながら私は部屋で
あしたなどないと固く
信じ切って ただ

惚けていた
いまこの瞬間のかなしみを可愛がり
てのひらに載せたり
ベッドに寝かせたりしながら

おしまいって案外 ほら
すぐそこに居るということ
を 誰か彼女に教えてあげて


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