sarusuberi/
草野春心
花弁 さるすべりの
あおい昏さにあかるみ、
わたしたちは愛した 確かに
弱さのかげにしおれた また一つの
どうしようもない弱さ・ひとらしさを
愛した 確かに 吐き気がするくらい苦く
あおい昏さに ふんわりとあかるんで
経って/聳(そび)えて/腐って/飢えて
唇、あなたの、
花。さるすべりの
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