「たとえば柊」 五首/もっぷ
 
如月の茜の空のあかよりも紅い木の実が冬をみつめる


思うほどさやかじゃないよ雪道を自販機もとめて歩けばわかる


降る雨は街の灯りに染められて生まれた頃を懐かしみ泣く


外れからこちらの空もみたけれどみあげてみえる青で塗りたい


ひと冬が終わる頃にはまだほかに愛され終わるたとえば柊


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