色鉛筆 六/信天翁
 
十年は ひとむかし
       二十年は ふたむかし

生かされた 感慨はうすれ
      生かされる 考察もぼやけ

ただ茫然と 薬指でみけんを押さえて
  時の隙間を ごまかし続けている

  卒寿となった おひとりさま よ
           見つめなおせ

とわにかわらぬなかぞらのかなた を

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