ましろい世界 /
服部 剛
翔子さんの筆から生まれた
その文字は、無邪気に駆けている。
その文字は、歓びを舞っている。
「空」
誰もが自らを空の器にして
忘我の瞬間を、求めている。
翔子さんの持つ
筆から生まれる文字に、嘘は無い。
翔子さんの持つ
筆は(巧く書こう)と微塵も思わず
幾千のいのちを生み出してゆく。
硝子(ガラス)の如き空の心の
現象は、明日も
ましろい半紙の世界に
あらわれる
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