五つの音/這 いずる
 
彼(か)の色は何色か
問われた時にパッと浮かんだ太陽の色
光輪を背負い照っている

強烈な太陽は影を濃くするが
光は
陰に湿っている者共のため
柔らかな陽ざしを持ち影を薄くする
穏やかな濃色はまどろみの中に
全ての者のまどろみの為に

その音は周りを温かにし
五つの音を並べている
意味のないようでそこに意味を込めるのは
彼(か)の人そのもので
それ自体に生命を込める

音を遊ぶ
五つの音
それに意味を見出すのは
彼を通したそのもので

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