愛/葉leaf
愛をください、と果てしない緑の淵からため息がこぼれた。誰に聞かせるつもりもなく、ただ朝露の澄んだ輝きの中に溶けて砕けていけばよかった。崩れた愛でも壊れた愛でも屈折した愛でも、それが愛である限りここに定点を敷き続けてくれるから。馴致されたまなざしに狙われてこちらも熱く直立していきたかった。愛をください、この発語には自分の内臓を吐き出すような、そしてたっぷり陽射しを浴びた内臓を新たに組み戻すような、くぐもった代謝を伴う。そして同時に、私の眼には凍った涙が膜を作る。愛をください、今まで私にはくさぐさの愛が突き刺さってきて私はそれを残さず摂取したが、そのうちのどの愛もまことの愛の論理を誤って読み解いていた
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