産声/
悠人壱加
孤独から明け照らされる瞬間の何と忌々しき事かな。
羽撃く小鳥の囀りとは真逆に潜む心の禍々しさに果ては虚しさしか遺さず。
あれ程好物で仕方の無い筈だった珈琲の薫りも観じず無味無臭。
泪すら涸れ底を突いた。
唯、私は私の草子を閉じて仕舞いたいだけなのです。
眼に映る硝子戸は曇りきった儘。
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