きみに寄せる詩群/山中 烏流
 

いつでも、わたしのための

きみに
嫌われないための



ただ少しの起伏すらない日々に潜む
祈りにも似た所作

瞼を閉じた先で
きみの作った朝食を食べて
適当なスーツに身を包んで
仕事に向かう、わたしの夢をみた

数ある未来の中の
一つの話


確実に衰えていく身体から
半歩ずつ
遠ざかっていく心を
羨ましげに眺めている

(わたしたちはどこまで行けるだろうね)

いつか
腰を下ろす、その時が
きみと同じであればいい


内緒の話だ




4.


あの日
眺めていた空が遠ざかる
空想はいつだってわたしの傍
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