きみに寄せる詩群/山中 烏流
 




1.

ある日
ふと思い立って
きみの世界に寄ってみた

そこではきみが
四足歩行で用を足していたり
三色に光りながら交通整理に励んでいたりして
それは
何一つ変わらない
いつも通りの光景だった



わたしたちは
いろんなことが
ほんのちょっとずつすれ違うから
何よりも
体に触れようとする

そこら中に溢れるきみたちが
背伸びしたり
跪いたり
目配せをしているのを
わたしは倣ったり
蔑んだり
疎ましく思ったりしている



檻や水槽の中で
笑いながらこちらを見ているきみに
花壇に散らばった、小さく千切られたきみ
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