スランプ/斎藤 九
 
テメェらの陳腐な詩には飽き飽きだ!
そう言って僕は詩の世界から退いた
そうだ僕だってそんな内容しか書けない
知ってる、知ってる

児童虐待、親の愛、真実の愛、つかみ所のない恋
何を書いても僕の引き出しは少ない

嫌になる、何も他人に伝えられない

愛してるなんて百編書いても、僕にはしっくりこなくて

厭になる厭になる

誰か僕を見て?見る価値も無い腐れ共

ふざけるな、ふざけてやがる、もういいだろう?

でも、僕はまた書いている……
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