にゃあ/
智鶴
貴方がくれた朱い鈴
聞こえるでしょう?帰って来て下さいな
それも叶わないなら
いなくなったって知らないわ
影が伸びきって消える頃
月が夢を見せ始めて
一時でも貴方と声を交せたらいいのに
どれだけの事を伝えようか
見つめるだけの声じゃ
有りっ丈の言葉も見つからない
誰もいなくなった朝方に
カウンターで眠る貴方の耳元で
愛してる、と小さく囁いたけど
聞き慣れたいつもの私の声じゃ
貴方は目を覚まさない
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