疲労/
葉leaf
冬に凍りながら
疲労に暴かれている
存在の核から辺縁に至るまで
疲労は人間をむき出しにする
存在は今や感じやすく放ちやすい
どんな分析も総合も無効な
胚芽のやさしい曲線が血で満ちる
疲労によって決壊する存在の柱
洪水は吐息のように鮮やかで
世界を薄く覆い込む
疲労はどこまでも枝分かれし
先々で存在の花を咲かせる
暴かれた存在はもはや
なにものも歓迎も拒絶もせず
無心に他の存在の告白を聴いている
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