デルフィニウムの線描をください/
もっぷ
一.ほとり
泣きやむことを忘れ
とてもわたしらしくなったと
この夜いつまで居ようか
ここに
二.花占い
そこの他人(ひと)は暗がりで
命を摘んでいる
気になって仕方ないんだね
彼の気持ちが
三.置手紙
さて、花野を綴じ
雪催いを想ってみる頃合いだ
蒼く蒼く風が吹き抜ける
四.処方箋
惜しむほどの言葉を持っていない
惜しむほどには言葉を
知らなかったということ
五.デルフィニウムの線描をください
唐突だね、いつも
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