夜のはじまり/
灰泥軽茶
夜眠る
じっとして目を瞑る
夜はこれから
しんとする
自動車の音も消えていき
ゆっくりとなだらかな
長い坂を下っていくような
細長いストローで息を吹きかけて
手のひらがくすぐったいような
安らかなオオボエが
身体の奥から
静かに鳴り始める
身体は温かく震え
響きあう日々
はじまりはじまる
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