悲しい君に/這 いずる
 
貧しい悲しい空想

そんなだから
私は本当を知らずに
君の気持ちも理解しないで
ずうっと横顔を眺めて一人
そして
君のことを分かっているって
偉くなったつもりなんだ

橋の上から見せられているのは
川に流れていっているのは
わずかにあった思い出なんだ

「身を投げるの」
言うあなたと優しい思い出は
どこかへいってしまうから
私も一緒にいくことにしたの
そうしたらきっと
二人一緒になれるから

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