さあ お食べ 二篇/るるりら
【曼珠沙華饅頭】
まんじゅまんじゅまんじゅしゃか
まんじゅつくる女の手が
ある日 突然 伸びてくる
にょきにょきにょきにょき 伸びてくる
なにをまるめよか 曼珠沙華
かわいた青空 まるめよか
かなしいみたまを まるめよか
しなやかな指は やがて 炸裂し
ひばなのよう
はなびのよう
すっくと立たって 揺れもしないで
おんなの手が
わしが みたまをまるめて
まんじゅを つくってやろうぞ
飢えて死なんでおくれやと
おんなは まんじゅうを地面に隠しているそうな
【バク鍋】
人々の苦しみからは いい おダシがとれる
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