宵闇文庫/
灰泥軽茶
それは普通の文庫本
短い外国の話しがたくさん綴られていて
あまりよくわからないのだけれど
親しげな笑み
お話しが終わる頃には眠たくて
眠たくてうっすらあける瞼
文庫本のページをめくるたびに
大切にゆっくりと柔らかな布で
巻かれていくような
宵闇の向こう
身体が透けて無くなっていく
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