NCM参加作品 僕が酒のさかなだった頃/kaz.
 

僕が酒のさかなだった頃
僕はネット詩の歴史を書いた
やがてすべてを飲み込んで
今では楽器屋に勤めている
彼のように 僕は歌を歌う
呼吸が、止まらないから、
止まらないから、叫び出す

ヌンチャクがどんな人物だったかなんて
正直どうでもいい、それでも
誰かの心の中に残り続けた
そのことだけは
「中原中也になりたくて
でも
なれなくて」
僕は歌を泥棒した、
そんなときの気持ちのような
やり切れなさがあった、

わけではなき、わけではなき、

赤い紅茶
その瞳には
心映るのかな
蝶がいっせいに咲き乱れ
この衝動を殺してよ
(「緋色月下、狂咲ノ絶」よ
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