おばあちゃんが咲いた/藤鈴呼
 

くるくると 回す タオルの中で
夢を 追い駆けたいと 思う

未だ 室内に 入れず
逆さまの 手作りベンチの下で
梱包されているけれど

花びらを 下から 覗き込むと
先客 発見

もしかしたら おじいちゃんだね
10年経っても 白い形で
挨拶して くれたんだもんね

需要と 供給
そんな言葉が
脳裏を掠めた 夏の午後

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