滲んだ抽象際彩色/komasen333
 

揺らめいている心象図が手に取るように見える
だけど何一つ
気が利いた言葉が紡げない


少しでもいいから
紡ぎ続ける繊細さが僕にもあればと
想い焦がれては項垂れる夜が積み重なっていく 


戻れない景色に
君というすべてと
あの頃という抽象極彩色が滲んでいる


それを手がかりに
僕は僕のままで
居てしまっているわけであって


それを手がかりに
僕は僕のままで
どうにかこうにかならないものかと
願ってしまっているわけで


このままでは駄目なこと
はっきりとしている


このままでは始まらないこと
はっきりとしている



[次のページ]
戻る   Point(3)