早朝/
葉leaf
この凝固した時刻
叫び声は沈黙している
早朝は際限なく分解されていく
どこまでも微細に果ては無になるまで
今日死んでいく者たちへ
せめて初めましてと伝えたい
ただ出会うことが
死に重みを加えるように
早朝においてすべては廃物であり
睡眠は覚醒へと再利用される
覚醒は活動へと再利用され
そのたびに劣化していく
罪人を裁くことは禁止され
聖人を称えることは放棄され
街の歯車は順調に逆回転を始めた
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