仕事/葉leaf
 



立ち並ぶビルのように
光や人を遮っていく
巨大な石の群れ
それは仕事の随所に立ちはだかり
いつしか労働者もまた石と化す
流れていくものを流すために
堤防が必要であったように
事務は外壁で覆われなければならない
社会が複雑な層でできているように
人間もまた昏いところから明るいところまで
めちゃくちゃな層を作り上げる
いくら仕事が単純でも
社会に投げ落とされた瞬間
仕事は大きな波を立てて水面を揺らすから
世界のあらゆる湖が
仕事で波立っている
その永遠の喧騒の中で
労働者は思い出したように
てのひらに遮音室を作る

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