信じてみたくなった夜に/もっぷ
 
遠くに行ってしまいたいような
夜が転がっていてつい
拾ってしまったの

月並みな置手紙のこして
四丁目を後にした

北に焦がれる冬のこと

月がなんだか
笑顔して
わたしをみてる
そんな気がしてこれは
吉兆と
信じてみたくなった

物語を続けるためにはどうしても
?遠く?が必要だったから
願ってみたら
降りてきた

気の早いサンタ
白い袋は?遠く?のサイズ
もちろん、わたし宛て

あとは星に流れてほしいと
みあげると
灰紺色の宙からは
心理効果満点の贈り物

さてゆこう、
軽い手荷物で
ゆこうよわたし
たとえばケータイだけで
未練の靴を橋の真ん中で脱いで

いつか、に向かって
遠くに向かって

信じてみたくなった夜に


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