花、枯木/大山猫
一体何がやって来たのか
我々は知っていた
我々は賢明だった
だから―
―枯木を飾るようなことはしなかった
何時風が吹いたか
何時夜が輝いたか
誰が知り得よう
夜は水の中に浸された
―木と花と共に
或いは幾つかの水滴のために
一片の器
それは花
夜の底は煙になる
魚たちが群泳する
その硬い口を開ける
今や失われたものに向かって
全てが
しかし、
唯時だけが動詞になる
誰でもないのか、それは
遂には咲くのか
その涙は
何処の夜、何処の時間に向かうのか
そして―
―そしてどの水槽の前に
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