産後クライシス/たいら
 
川の字に並んで見る夢は
いつかの思い出
手を繋いで眠った夜も
布団の中で微睡む朝も

全て夢

望んだ今に悔いは無けれど
時折振り向いてしまうのは
川の字の端
壁を眺めて寝る夜の所為

居ても居なくても同じなら
いっそ消えてしまおうか
その時君は泣いてくれるか
ただそれだけが気になって

女々しい男の夜は長い。
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