白の終わり/
合耕
白の終わり
マラソンコースが変わった後も毎朝堤防まで走る
その道程の 掻き曇るどころじゃない
レモン臭い息たち
ゆずの終わり
できたばかりの新しい大きな橋が
デートスポット扱いされずに済んだから
歌う代わりに 家で録音してきたの、と突き出す指
影絵のキツネの形
臍の終わり
目の中を暗くするため余計に光が差して来る
タイルを剥がしたい気持ちだけで虹は作れないが
堤防にも 橋の上にも立った手首なら
押し上げて空へ重ねる
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