撫でる日々/唐草フウ
 



よく知らないけど蔓延るアイドルたちが
やすっぽく人生の応援ソングを激しく踊って歌っていて
耳には残らなかったけど彼女たちも
生きるのには実際必死なので、あたまごなしには行かず


トンネルを抜けたら
まぶしいまぶしい光があって
早くそこまで進まないかと
往復胸打つ自分があって


知らない景色
美しい景色
知ったかのあお空 秋晴れ
見せたい空気
もうカレンダーがいちまい葉っぱのようにめくられること
あしたからの値上げ
いやなこともいいことも
興味のあるなしも

にぎる手から伝わればいいのに
そして手に伝わればいいのに



スマホなど何の意味がない
間接的な文字も声も
なくしてしまえば
さいごに残るのは
涙と感触と温度だけだ






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