「詩人」という肩書について/葉leaf
世の中には「詩人」という肩書がある。だが、詩を書いていても自ら「詩人」を名乗ることに抵抗を持っている人はたくさんいる。では「詩人」を自称することの何が問題なのか。
肩書というものは社会的な役割を示すものであり、その人のアイデンティティを形成する。人は肩書に応じた社会的貢献をなし、肩書に誇りを持つのである。だが、詩人はそもそも社会的貢献をしているのだろうか。また、誇りを持つのに値するものなのだろうか。というのも、詩人の社会的影響力は小さく、詩人は経済的に自立できないからである。そのようなものを堂々と自らの肩書として選んでしまうことに対する抵抗がある人は多いだろう。社会的な存在意義に乏し
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