instant/
真歩
空の見えない
白い夜は
籠ったため息で
爆発寸前
限界を越えてふくらむ不満
針の先程の穴でもいいから
抜け道を頂戴
生ぬるい夜風が
髪を湿らせてもいいから
祈りも宅配便で
時間指定も出来るらしい
絶対も
完全も
存在しないことを説明したら
つり目で反論するかしら
夏の終わり
寂しさを裏返して
浴びるほどの孤独に
傘をさす
不安定なのは
天気だけじゃない
隣のあの人も
何かを祈っている
サインひとつで
叶えばいいのだけれど
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