粒子(たまし)は天空を飛翔する/
南無一
で染められている
しかし 冷えた灰に
色彩が宿ることはない
モノトーンの天空に
燃焼の果ての煙がたちのぼる
原子の粒子
α<あるふぁ>
β<べえたぁ>
γ<がんまぁ>
とともに 三位一体の塊となった
一筋の光子を生成することができるのは
百万分の一の確率
燃焼の灼熱さえ
有機化合物の干乾びた額には
汗をもたらさない
白けた灰に澱風菌は生えない
この夏の記録的な猛暑さえ過ぎてしまえば
やがて一時の安眠が待っている
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