譫言/kaz.
 
の構造を語った表現であり、
微塵も疑いを持てない。

―少年の腕に縋りつく二匹のピカチュウが、
ポケモンセンターに運ばれ、
創傷を治療させている間、
少年は震えたままベンチに座っていた。
隣に座っていた私にさえ、
彼の心臓の鼓動が伝わってくる。
私は、思わず
「あのピカチュウ、大丈夫かしら。」
と、独り言に見せかけた問いを彼に投げかけていた。
「問題はない。俺の傷に比べたら、まだマシさ。」
そう言いながらも、
鼓動は私のものと重なり合い、
ベンチそのものにさえ拍動を宿したように思えた―。

エターナルギア、
この町の中心に存在する歯車は、
彼の抱えていた

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