水分補給/あおたん
目が覚めた
たくさん汗をかいて身体が乾いてるのが分かる
ムクッと上体を起こし、30秒の沈黙を経て一階へ降りた
洗面台の前に立ち、目をこすり鏡を覗き込むと、疲れていてちょっと不幸せそうな顔
それから顔を洗って、歯を磨いて
あースッキリしたわあ
冷蔵庫の前に移動した
扉を開けるとトマトジュースがあったので
取り出して、コップをコンッと置いて注いだ
そしてそれを一気に飲み干すと、スーッと身体にしみわたっていくのが分かる
乾燥ワカメを水に戻すみたいに、カラカラの身体に水分がいきわたっていく
なくなったものを元に戻すことは、とても気分がいい
ないということは悪いとこばかりじゃないな
そんなことを考えて
それからさっきの不幸せそうな顔がまた浮かんできた
幸せが乾いていく身体
それって幸せを取り入れるために、必要なプロセスかもしれない
ちょっと不幸せそうな顔を、少しだけ好きになれた朝
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