もちのように/にゃんしー
 
「あなたの夢はなんですか」

と聞かれたとき、
子供だったぼくらは
口々に答えた。

きれいすぎる瞳に
現実が棲むことは出来ず
あきらめることを覚え
妥協や言い訳がうまくなり
濁っていくのもそんなに悪くない

だって生きてる

と言ったときの表情は見るな


子供だったぼくらは
プロ野球選手になりたかった。
憧れの甲子園
縦じまのユニフォーム
ツーアウト満塁9回裏
ヒットを打てばサヨナラ勝利
震える肩はずませて
息吐きネクストバッターズサークルから
ゆっくりボックスへ
パッパラパパッパ
パッパラパパッパ
パッパラパパッパパー♪
おっとここで
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