ハローバイバイ/モリマサ公
 
らっと並んでいる真実
ハロー
さみしさで満載の世界をいまも作りつづけてるわたし
バイバイからっぽのジャングルジムとゆれつづけてるブランコ
あれはなんだろうね
窓の内側の家族のしょうもないインスタレーション
指先でなぞりながら満ち足りた輪郭を
全否定する
最近聞いた歌の頭の部分を繰り返す
わたしアナウンサーになれない
文字で知る知らない人の事故
いつか忘れちゃうタイムライン
ながれてしまった過去たち
蓄積された記憶のゴミがつぎつぎ砂漠を作ってる
ゲリラ豪雨に全身を奪われながら体だけ走ってる
停電した信号機は真っ暗
道路には泥水が流れて
わたしたちは船みたいに交差点を
[次のページ]
戻る   Point(12)