白鳥央堂詩集『晴れる空よりもうつくしいもの』について/葉leaf
ろう
両眼が 一面を踏んでも
私はここに 残る
だろう うつくしき
妹の、
漂着を 待って
(「破氷の陸」)
多くの詩は、作者によって、孤独に、いまだ意味も価値もほとんど確定していない言葉によって書かれる。作者は多くの読者に対してコミュニケーションを投げかける。自分としてはこの言葉にこのような意味を持たせたいんだ、このような価値を持たせたいんだ、そういう主張を、議論の現場に投げかけるのである。
引用部において、「破氷の陸を形成する」「妹の遅延」などがあるが、こういった新規性の強い言葉に関して、社会における意味や価値の合意は予めなされていない。だから、作者も読者
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