世界/葉leaf
 


この選ばれた正午に
光と熱は直角に世界を満たす
一切のものは燃え上がり
上昇する炎で太陽から受精する
世界のそれぞれの部屋に
まどろみは垂直に立ち
世界のそれぞれの通路に
歓声は水平に結ばれた
木々はその緑の渦中に実を結び
やがて熟れていく力に微笑みを与えた
山々はその体毛を一層厚くして
世界との交感の浜辺に沢山落し物をした
建物はその鋭い素材を研ぎ澄まし
新しい斜線を無限に引いた
自動車はその移ろう視界を記録して
原子が永遠に歌い続ける準位を追い求めた
この消え続けては増え続ける世界に
ひとつの不変の橋を架けるため
いったいどのような正午が
どのような厳格な時刻が
摘まれなければならないのか

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