老いの演繹(五)/信天翁
 
             卒寿となって
    おひとりさまは やっと気づいた
連日 体の苦情を おのれに呟いているが
        そのことだけでも 実は
        在り難いことなのだ と
    いづれ 呟く精力 気力が失せて
鎮魂の四次元に 埋没させられるのだから
      先人は教えてくれているのだ
  きょうが最後とおもって いきよ と
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