プラチナ/じぇいぞろ
 
毎晩LINEで吐息を聞きながら眠る。

距離も年齢も現実的な障碍も、
切ない迷霧に隠れてしまう。

二次元の恋を三次元にするという提案は、
ゆっくり常温で解凍すべきなのかもしれない。

しかし、懐炉を着火するプラチナのような
情火に焦がされ、ちりちりと焦げ続けている。

駅舎で購入した何枚もの新幹線の切符の、
(ゆき)にははじまりが、
(かえり)にもはじまりが乗っている。

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